虫歯や口臭の原因に!ドライマウスとは

口の健康が害されていると聞くと、おそらく一番初めに思いつくのが虫歯だと思います。虫歯にかかると痛みから食事が上手く取れなくなってしまったり、歯を食いしばることができない、あるいは虫歯を放置してしまうことで悪化し、感染症などにかかることもあり得ます。

今回はそんな虫歯や口臭の原因にもなってしまうドライマウスについて記事を書いていきたいと思います。名前からも推察できるかもしれませんが、この不調は唾液の分泌量が減ってしまう事で様々な症状が出てしまうものです。

それでは内容を確認してまいりましょう。

ドライマウスとは

口の中がネバつく、息が臭う、乾いたものが食べにくい・飲み込みにくい・・・という場合、それは「ドライマウス」なのかもしれません。

「ドライマウス」とは「口腔乾燥症」とも呼ばれる、その名の通り口の中が慢性的に乾燥している状態のこと。通常人の口内では1日あたり平均1~1.5リットルほどの唾液が分泌されるのですが、何らかの原因で唾液の分泌が阻害され分泌量が半分以下になると、口内が異常に乾燥してしまいます。

そもそも唾液には口内の細菌やウィルスを殺す抗菌作用や食後酸性に傾いた口内を中性に戻す作用、また味覚を鋭敏にしたり食事を飲み込みやすくしたりといった作用があるため、唾液が極端に減ってしまうと様々な問題に繋がります。ドライマウスで口臭がきつくなったり虫歯や歯周病になりやすくなるのも、唾液による抗菌作用が低下しているため。酸性に偏った口内を中性に戻すことができないと歯のエナメル質が損傷し、これも虫歯の原因になってしまいます。更にカビの一種であるカンジダ菌が繁殖してしまうと、舌に白斑ができ、炎症によって味覚障害や痛みが引き起こされることもあります。

ドライマウスの原因

ドライマウスの原因には様々なものがありますが、ドライマウスは高齢者に多いことから、加齢の関係する原因がトップに挙げられます。とは言え加齢のせいで唾液の分泌量が減るのは70才を過ぎてから。特に女性は女性ホルモンの減少に伴い70~80歳で大きく減少すると言われますが、加齢そのものが直接の原因というよりは、年齢に伴う糖尿病などの全身疾患、また降圧剤や鎮痛剤などの薬の服用が唾液分泌を妨げているケースが多いようです。

比較的若い世代で起こるドライマウスの原因としては、まず自律神経の乱れが挙げられます。自律神経には活動時に優位になる交感神経とリラックス時に優位になる副交感神経とがあり、交感神経が優位な時にはタンパク質が多くて水分の少ないネバネバとした唾液が、逆に副交感神経が優位な時にはタンパク質が少なく水分の多いサラサラの唾液が分泌されます。そのため交感神経が優位な時には口内が乾燥しやすくなってしまうのですが、現代のストレス社会では常に心身が緊張し交感神経が優位になる時間が長くなってしまうため、ドライマウスを引き起こしてしまうと考えられるのです。

また食べ物を咀嚼すると唾液腺が刺激されて唾液が分泌されるのですが、柔らかい食事ばかり食べていると咀嚼回数が減ってしまい、唾液不足となってしまいます。更にタバコや過度の飲酒、口呼吸などの生活習慣がドライマウスの原因になることもあります。

まとめ

今回は唾液の分泌が減ることで食べ物が飲み込みずらくなったり、虫歯の発生原因にもなるドライマウスについて記事を書いてまいりました。文中にもありますが、加齢や生活習慣の乱れ、ストレスなどドライマウスが発症する原因は多くあります。

また痛みなどは感じないものですから、発症したての頃はなかなか気づくことができず、認識したときには虫歯が増えてしまうことなども考えられます。しっかりと食事がとれることは身体の健康にもつながりますので、気になる方は下記のような予防法を理解し、生活習慣を改善できるように努力しましょう。

ドライマウス対策

口の乾燥を防ぐポイント!

1⃣食事はよく噛んで食べる

よく噛むことで唾液腺が刺激され、唾液がたくさん出ます。やわらかい食事ばかりでなく、歯ごたえのある食事をする事も大切です。少量ずつ、ゆっくりとよく噛んで食べるよう心掛けましょう。

レモンやミカン等の柑橘類や、梅干しなどを食べる事で唾液の分泌を促せます。キシリトールガムなども効果的です。

2⃣ストレスを減らし、規則正しい生活をする

唾液は自律神経によってコントロールされています。ストレスや緊張により唾液の分泌が低下してしまいます。規則正しい生活で自律神経のバランスを保つことが大切です。

3⃣保湿ケア

口の乾きを感じたらこまめに水分を取り、口の中の潤いを保ちましょう。特に冬場は空気が乾燥するため、お部屋の湿度にも注意しましょう。

(中略)

4⃣唾液腺のマッサージ

唾液の出る場所、「大唾液線」は3つあります。

「耳下腺」は1番大きい唾液腺で、サラサラの唾液を出します。

「顎下線」、「舌下線」はサラサラとネバネバと両方出せる混合線です。

食事前の唾液腺マッサージがおすすめです。

唾液腺を刺激することにより、唾液の分泌を促進し、食べ物を飲み込みやすくします。

引用:松友歯科クリニック

https://www.matsutomo-dc.com/2021/02/09/%E5%8F%A3%E3%81%AE%E4%B9%BE%E3%81%8D%E3%82%82%E3%81%97%E3%81%8B%E3%81%97%E3%81%A6%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%9E%E3%82%A6%E3%82%B9%EF%BC%9F/