スポーツをする子供に多い足の痛み!有痛性外脛骨とは?

筋肉は使っていないと衰えるということは皆さまご存知だと思いますが、ある程度の年齢に差し掛かっても気持ちは若く、その時分と同じように動けると思ってしまってケガをしてしまうことはよくある話です。

今回は衰えた筋肉を酷使する、あるいは日常的に過度に運動を行うことによって土踏まずが腫れ上がり、痛みを発生させる有痛性外脛骨について記事を書いていきたいと思います。例えば最近、運動を始めてかかとや足の裏、あるいは土踏まずに痛みや違和感があるという方は是非、参考にしてみてください。

有痛性外頸骨とは

ヒトの全身に存在する骨の数は性別や人種に関係なく基本的には同じですが、稀に「過剰骨」と呼ばれる通常より余分な骨を持っている人がいます。「外脛骨」もその1つ。外脛骨は足の裏の内側、土踏まずの上あたりに存在しており、日本人の約15%の人が持っていると言われている過剰骨で、それ自体に問題があるわけではありません。しかし何らかの要因でこの部分に痛みが出ることがあり、この状態を「有痛性外脛骨」というのです。一方外脛骨があっても痛みがないなら放置していても差し支えなく、このような痛みのない外脛骨を、「無痛性外脛骨」と言います。

有痛性外脛骨の原因の1つは、過度の運動です。「土踏まず」と呼ばれる足のアーチ部分の周辺には「舟状骨」という骨があってここに「後脛骨筋腱」という腱が付着し、ふくらはぎの筋肉である後脛骨筋の動きに対応できるようになっているのですが、外脛骨は丁度この舟状骨の内側後方にあるため、後脛骨筋腱が動くと外脛骨もその影響を受けてしまいます。正常であれば後脛骨筋腱の動きに巻き込まれても痛みを感じることはないのですが、過度の運動によって後脛骨筋が疲労して硬くなると、後脛骨筋腱が強く引っ張られて外脛骨に痛みが生じるのです。

また足のアーチが低い、あるいはアーチ自体がない「偏平足」になっている人は後脛骨筋が更に引き延ばされてしまうため、外脛骨が影響を受けて痛んでしまうことがあります。更には足に合わない靴を履き続けることで出っ張っている外脛骨と擦れて炎症を起こしたり、捻挫などの外傷が引き金となって外脛骨が痛んだりすることもあります。

有痛性外頸骨の改善法

有痛性外脛骨の改善法には保存療法手術療法の2種類がありますが、骨の成長が止まる15~17歳頃に自然と治ることも多いため、基本的には保存療法で様子を見ます。保存療法の基本は痛みや炎症への対処と安静で、まずは原因となっている運動を一時中断し、患部を圧迫しない靴を着用するようにします。偏平足が原因となっている場合には、足のアーチを保持できるインソールを使用するのも良いでしょう。炎症を伴っている場合は、患部を冷湿布などで冷やしたり炎症剤を使ったりして対処します。

また再発を予防するうえでも、足の裏の筋肉や後脛骨筋の疲労を取り柔軟性を取り戻すことが大切です。整骨院などの治療院ではこの目的で周囲の筋肉のマッサージやストレッチを行ったり、電気治療を施したりします。通常はこれらの治療法で改善することが多いのですが、それでもなかなか症状が治まらない、あるいは再発を繰り返す場合には、手術療法が取られることもあります。

まとめ

今回は土踏まずの後ろに炎症が起こる有痛性外脛骨について記事を書いてまいりました。文中にもあるようにこの疾患は主に過度な運動によって起こるわけですが、それはなにもプロスポーツ選手のように日々、運動しているから出るわけではなく、周りの筋肉が衰えているとちょっとした運動を続けただけでも発生します。

ダイエットしている、趣味として始める、など理由は様々かと思いますが、運動を久しぶりに始める際には準備運動や足に関して言えば下記のようなストレッチを積極的に行い、筋肉の負担を減らせるように努力しましょう。

足首を回すストレッチ

捻挫などの怪我を予防したいのであれば、足首が内側や外側に動いたとき、急激に靭帯が伸びないように配慮することが重要です。

足首回しは、足首を前後左右に回す運動によって柔軟性を確保できます。

床に腰を下ろしたら、片方の膝を立てます。反対の脚の脛を、膝を立てた側の膝上に載せてください。

上になった側の足首を掴んだら、ゆっくりと足首を回しましょう。反対側も同様に取り組みます。

足首を回す回数は20~30回が目安です。

足首を前後に倒すストレッチ

急停止や跳躍といった場面において、足首は前後に大きな負荷がかかります。

こうしたシチュエーションでの怪我を回避するには、事前に足首を前後に伸ばしておきましょう

長座の体勢から爪先を掴み、足全体を手前に引いてください。アキレス腱やふくらはぎが伸びたら、5秒前後その状態を維持します。

今度は足全体を頭から離すイメージで押してください。足の甲が伸びたら、そこで5秒キープです。

以上の運動を5回程度繰り返したら、しゃがみ込みの体勢に移行します。そこから爪先立ちになって、足首全体を5秒程度伸ばしましょう。

引用:TENTIAL

https://tential.jp/journals/foot/ankle/019