原因はホルモンバランス!あなたのせいではありません。月経前症候群!

男性に比べて女性の身体は繊細に出来ているという事はどなたもご存知の事だと思います。それはもちろん身体付き一つをとってみても男性よりも筋肉量が少ないですし、関節の変形や骨粗しょう症など骨に関わる疾患にもかかりやすい特徴があります。

しかしそういった見た目に関することだけでなく、毎月おこる月経あるいは妊娠・出産時におけるホルモンバランスの変化というもの大きな問題です。

女性の方はお分かりだと思いますが、月経は人によって症状の重さが異なっているのでとても大変な方もいれば、あまり気にならないといった方もいらっしゃいますので、女性同士でもその辛さが共有できなかったり、理解できないということが起こります。

また人によっては月経前になると感情の起伏が激しくなったり、普段ならば気にならないような言動や行動にイライラしてしまう事もあります。けれどそういった症状の一端は、もしかするとご自身のせいではなく、月経前症候群(PMS)という立派な病気である可能性もあるのです。

当記事をお読みいただき、ご自身に当てはまると感じた時は改善に向けて努力してみるようにしましょう。それでは始めてまいります。

月経前症候群とは?

生理の前に起こるイライラや頭痛を伴う疾患で、生理前に現れ、生理が終わると収まるといった特徴があります。その症状は多岐にわたり、むくみ、肌荒れ、憂鬱な気分になる、のぼせるような感覚、腰が重くなる、倦怠感などが上がられ、その症状は実に数百にものぼるといわれています。

また似たような症状ですが特に気持ち・感情面でうつ症状やイライラが強く出てしまう月経前不快気分障害(PMDD)というのもありますが、今回は割愛させていただきます。

さて、ではこれらの症状がどのようにして現れるのか。という事ですが、これには女性ホルモンのバランスが大きく関係しています。男性ホルモンの分泌は18~20歳付近にピークを迎えそれからは死ぬまで徐々に下降していくというのが特徴ですが、女性の場合、ホルモンバランスの変化が毎月起こることになります。

月経前になると女性ホルモンであるエストロゲンやプロゲステロンという物質が分泌されるようになりますが、これらのホルモンは月経を終えると急速に少なくなっていきます。昨今では知名度も上がっているドーパミンという快楽物質が出ると男性でもテンションが上がったり、うきうきして外に出ていきたくなることはあると思いますので、この変化はお分かりいただけると思います。

月経前症候群の症状が出ていると感じたら?

前述のように症状の程度だけでなく、症状が出ている期間も人によってマチマチです。月経前の数日で一気に症状が現れる方もいればその状態が数週間続くという方もいらっしゃいますから、やはり他の方に相談するというよりはご自身で向き合うしか方法はありません。

というのもこちらも脳内物質の一つですが、快楽物質と呼ばれるドーパミンとストレスや不快な感情をいただく分泌されるノルアドレナリンのバランスを保つセロトニンという物質があるのですが、月経前症候群になるとこのセロトニンが混乱を起こすことで、感情の起伏が出たり、うつ症状が出るなどネガティブな気持ちになっていることがあります。

その状態で、他の方に同意を求めて話しても、興味・関心をいただかれない、共感してくれないといった事があると、より落ち込んでしまうからです。下記には月経前症候群について詳しく書かれているサイトで紹介されているPMSと向き合うポイントを引用してみたいと思います。

PMSと上手に付き合う基本ポイント

PMSのセルフケアの基本は、ライフスタイルの改善。

(中略)

Point01

バランスの良い食事をとろう

食事のとり方に問題があると、体重増加、むくみ、乳房痛などが起こる原因となり、PMSの症状を悪化させる可能性があるので注意しましょう。

Point02

アルコール・塩分・カフェイン の摂取を控えよう

アルコール・塩分・カフェインはイライラ・むくみ・緊張感などを高める原因になり、PMSの症状を悪化させる可能性があるので注意しましょう。

Point03

軽い運動(有酸素運動)をしよう

有酸素運動は、PMSの症状を和らげるといわれています。

Point04

禁煙につとめよう

喫煙(受動喫煙含む)は血行を悪くし、ホルモンバランスを崩してしまいます。

Point05

PMSダイアリーをつけよう

PMSの症状をスケジュール帳や日記に書き込んでみましょう。不快な症状があらわれる時期に気づくので、仕事を調整したり、PMSに対する心構えなど、自分に合った対処法を見つけることができます。

引用:知ろう、治そう、PMS

まとめ

今回は月経前のホルモンバランスの変化によってイライラや不快感を生み出してしまう月経前症候群について記事を書いてまいりました。文中にもありますが、この疾患の厄介な点はひとそれぞれで症状が違う点です。

男性に比べて女性は社会の繋がりや仲間との繋がりを大切に思う傾向がありますが、友人や家族に話しても共感されなかったり、つらい症状を理解してもらえないことにショックを受けてしまうものです。

ですから、引用文のように自分と向き合うことはもちろん、家族や周りの方にも症状を話して理解してもらう努力も大切になってきます。

けれど運悪く、そういった事に無関心な家族や友人が多く、孤独に苛まれている方がいらっしゃれば当院にお越しください。マッサージで身体の凝りを解消し、心地よい空間で専門家に話を聞かせれば問題解決の糸口になるかもしれません。