タコとは別物?!魚の目の原因と症状

風邪をひく、病気にかかる、関節が痛むなど日常生活を営んでいると、身体に不調がでてくることは多々あるものですが、人からみればあまり目立たないけれど、不快感や痛みがある疾患というものもあります。

今回はそんなあまり目立つことはないけれど歩くたびに痛みが走ったり、触ると痛痒い感覚がある魚の目について記事を書いていきたいと思います。よく魚の目とタコの違いがよくわからないという方もいらっしゃいますが、この二つは明らかに異なるものですし、どちらかといえば魚の目の方が厄介なものではありますが、不快感があるという意味ではどちらも同じです。

それでは一緒に確認してまいりましょう。

魚の目とは

足の裏にできる直径5~7㎜ほどの丸くて硬い盛り上がり、「魚の目」。魚の目はその中央に半透明の円柱状の点が見え、この見た目が小さな目のようであることから俗称「魚の目」の名前で知られており、正式な医学名称でも「鶏眼」と呼ばれます。

魚の目の正体は分厚くなった角質の塊で、皮膚の一部分にピンポイントで慢性的な刺激が加わると、皮膚の一番表面にある角質層がその刺激に対する防衛反応として硬く厚くなります。この時点で外部からの刺激が止まれば厚くなった角質は表面に盛り上がって「タコ」になりますが、刺激が続くと硬く厚くなった角質は皮膚の下へとくさび状に食い込んでいき、「」という白くて硬い角質柱を形成します。これが魚の目特有の、目のように見える円柱状の点。この芯が深部に向かって増殖し神経のある部分にまで到達すると、歩行などで外部からの圧迫があったときに神経を刺激して、痛みをひきおこします。

この芯の有無こそが魚の目とタコの違いで、タコには芯がないため外部からの圧迫があっても痛みはなく、むしろ確執が分厚くなっている分感覚が鈍くなる場合が殆ど。色も魚の目が白っぽく見えるのに対しタコは黄色味があり、盛り上がる範囲も魚の目より広いという違いがあります。つまりタコは魚の目より患部が広く浅く、魚の目は盛り上がる範囲は狭いものの患部は肌の奥深くにまで広がっているという、タコより重度の角質異常と言えるのです

魚の目の原因

魚の目の直接の原因は刺激による角質の硬化・肥厚ですが、この「刺激」の要因としてはサイズや形の合わない靴や偏平足、外反母趾などの足の形状異常、長時間の歩行あるいは歩行障害などが挙げられます。例えば先のとがったヒールの高い靴は足先に重心がかかり足の親指や小指が圧迫されるため足指の側面に魚の目ができやすくなりますし、歩き方や立ち方に癖があり足の一部分に偏って体重がかかるとやはりその部分に魚の目ができてしまうというわけです。特に関節の出っ張りなど体の表面からみて骨が浅いところにある部位は外からの刺激が骨に阻まれてそれ以上分散されないため、角質が厚くなりやすい、つまり魚の目ができやすいと言えます。

また魚の目は男性より女性の方ができやすいと言いますが、これは女性の方がハイヒールなど窮屈なデザインの靴を履くことが多いことに加え、血行の悪い人が多いため足裏への血行も滞っていることに原因があると考えられています。

まとめ

今回は女性に多く見られる魚の目について記事を書いてまいりました 。 文中にも度々出てくるように魚の目には 芯があることで触れると痛みが走ったり、何もしていなくても痛痒い感覚があるので、なるべく早く改善したいものです。

また先にも触れましたが、魚の目の予防には正しい歩き方足にかかる負荷を分散してあげることが大切です。例えばいつも魚の目が同じ位置にできる、再発してしまう。という方は下記のようなセルフケアをおこなってみるようにしてください。

 

日頃からできるセルフケア方法

足と靴を固定するために靴紐をしっかりと締め、ベルトをしっかり留めることが擦れを防ぎますのでとても大切です。家の中のスリッパも擦れをおこす原因になっていますので、できれば踵を包み込むカップインソールや室内履きがお勧めしてあげてください。

もう一つ大切なのが足への荷重を分散させることです。引きずり歩行やガニ股歩行、外反母趾のある方などは注意が必要です。ストレッチにて足首を柔らかく保ち、趾をしっかり使うことを意識して歩いていただきましょう。

正しい歩き方は、かかとから着地して、最後は指先に抜けるように歩き、手を後ろにまっすぐふり、後ろにのびた足の膝もしっかり伸ばすように意識してください。目線はまっすぐ前を見ましょう。 ぜひ、「靴・靴下をみなおす」「歩き方をみなおす」「運動習慣をみなおす」という行動をおこすことこそ、病院にいくよりずっと大切なことです。

足裏や趾にできてしまった魚の目ができてしまう原因や痛みを除去する方法や生活できる指導法をご紹介してまいりましたが、再び足裏や趾に魚の目を作らないようしっかりとセルフケアを行って、元気にいつまでも歩ける足を目指しましょう!

引用:足の専門校 SCHOOL OF PEDI

https://school.pedicare.jp/column/uonome/uonome-genin.html