むずむず脚症候群とは?日常生活でできる改善法

日常生活を営んでいると、けがをしてみたり、不安に駆られたり、身体のどこかに痛みが出たりと精神・肉体において様々なことが起こるものです。なかでも日本人に多い病気のひとつに不眠症をあげることができます。

不眠症という言葉だけみると単純に眠れないことであると早合点してしまいがちですが、寝つきが悪い、夜中に目が覚める、朝早く目覚めてしまう、など色々な種類があります。今回はそんな不眠症を引き起こすきっかけにもなるむずむず脚症候群について記事を書いていきたいと思います。

この疾患はいまの所、原因が解明されていませんが、夜中になると脚がむずむずしてきて、それが気になって睡眠の導入がうまくいかず、睡眠不足がさらなる症状を生み出す病気です。それでは詳しく確認してまいりましょう。

むずむず脚症候群とは

睡眠障害と深い関係にあるとされる、「むずむず脚症候群」。足にむずむずとした不快感を感じることからこのように呼ばれていますが、正式には「レストレスレッグス症候群」と言い、睡眠障害国際分類にて「睡眠関連運動障害」にカテゴライズされている症状です。

むずむず脚症候群の症状は、むずむず感や火照り、虫が這っているような感覚などの足の不快感が特徴で、それが特に夕方から夜にかけて起こるため、なかなか寝付けない、途中で何度も目が覚めてしまうといった睡眠障害へと繋がってしまいます。こうして睡眠不足が原因でうつ病や不安神経症などの精神障害を併発してしまうこともあるため、決して軽視できない障害と言えるのです。

むずむず脚症候群の原因は今のところハッキリと分かっていませんが、情報の受け渡しに欠かせないドーパミンという神経伝達物質の不足が指摘されており、このドーパミンの分泌に不可欠な鉄分が不足することがその間接的な原因ではないかと考えられています。また罹患者の半数ほどはその家族にも発祥歴があるため、遺伝も関係していると言われています。

むずむず脚症候群の改善法

むずむず脚症候群にはドーパミンの働きを補う薬物治療が有効とされているのですが、加えて生活習慣を改善することでもある程度症状の改善が期待できます。

例えばレバーやホウレン草など鉄分を多く含む食品を積極的に取り入れたりサプリメントで補給したりすることでドーパミンの分泌を助けることができますし、就寝前に短時間ウォーキングをしたりマッサージやストレッチをしたりして、足の筋肉をほぐすことも有効です。一方アルコールや喫煙は症状を悪化させますし、カフェインは鉄分の吸収を妨げるため、特に就寝前は控えた方が良いでしょう。

またむずむず脚症候群による睡眠不足を防ぐため、睡眠環境や状況を見直すことも大切です。できるだけ寝つきをよくするため、就寝前の激しい運動やスマホ・タブレットなどブルーライトを目にする習慣を避けましょう。入浴心身のリラックスとなるうえ、温度刺激によりむずむず脚症候群の症状が緩和することもあるためおすすめなのですが、就寝直前に入ると体温が高くなり寝つきが悪くなってしまうため、就寝90分前を目安位に入浴するのがベストです。

更に日中足を安静にしているとむずむず脚症候群の症状に悩まされるという人は、例えば趣味など他に集中できることを行って、脚の症状から注意をそらす工夫をするのもおすすめです。

まとめ

今回は不眠症の原因の一つにもなるむずむず脚症候群について記事を書いてまいりました。文中にもあるように神経伝達物質の不足が原因とされるこの疾患にはまだ明確な改善方法がありません。

しかしながらすでに現行で症状が出ている方にとっては眠る、という行為が嫌いになってしまうほど、不快なものです。先のように眠る前の習慣を見直すことも寝つきをよくするために必要ですが、例えば睡眠の導入方法というものもたくさんあります。むずむず脚症候群に限らず、寝つきの悪さにお困りの方はぜひ、試してみてください。

軍隊式睡眠法

1:顔全体の筋肉を緩める

ベッドで横になって、目を閉じ、ゆっくりと深い呼吸をしながら、顔全体の筋肉を緩めます。額の筋肉から緩め、目もと、頰、口、舌、あごなど、呼吸を繰り返すたびに、顔全体をリラックスさせていきましょう。

2:首や肩、背中、腕の緊張感を解く

ゆっくりと深い呼吸を続けながら、首や肩、肩甲骨あたりの力を抜き、ベッドに沈み込むような感覚を味わいましょう。そして、右腕の上部から力を抜き、上腕二頭筋、前腕、手と、順番にリラックスさせます。左側も同様に行ってください。

3:胸や胴体の力を抜く

ゆっくりと息を吐きながら、胴体の重みでベッドに沈み込むイメージで、胸や胴体をリラックスさせます。きちんと肩や腕の力が抜けていると、胸まわりの筋肉も簡単に緩めることができます。

4:脚の力を抜く

まずは右脚の付け根と太もも、次にふくらはぎ、足首、足裏と、順番に筋肉を緩め、ベッドに沈み込ませます。左側も同様に行ってください。

引用:BRAIN SLEEP

https://brain-sleep.com/news/magazine/falling-asleep-tips/