病気が関係していることも!首の痛みの原因は?

という組織が大切なものである、ということはどなたもご存知だと思います。首は脳に酸素を送る通り道にもなれば反対に脳からの電気信号を身体に伝える通り道にもなるからです。

また上下左右に曲げることができる利便性の高い部位ともいえるわけですが、その分、多岐にわたる理由から痛みが出たり、衝撃によって慢性的な変形が起こってしまう事もあります。今回はそんな首の痛みに着目して記事を書いていきたいと思います。それでは一緒に確認してまいりましょう。

首の痛みを引き起こす疾患

一言で「首の痛み」と言っても、その症状や原因は様々。その種類や度合いによって、セルフケアが可能なものもあれば専門機関で治療してもらう必要があるものもあるため、まずは首の痛みの原因を突き止めなければなりません。

例えば頭を後ろに反らすと首に痛みがある場合、神経根を圧迫する障害が原因として考えられます。首から始まる脊柱の中心には神経の束である脊髄が通っており、ここから椎骨(脊柱を構成する合計24個の骨の塊)の間を縫って神経根が各部へと枝分かれしているのですが、この神経根の通り道が狭くなると骨が神経を圧迫して、痛みを引き起こすのです。

神経根を圧迫する障害の代表的なものの1つは、「頚椎症」です。頚椎症とは主に加齢が原因で頸椎が変形し、骨棘と呼ばれるトゲができている状態で、このとげが神経根を刺激して痛みを引き起こします。また骨棘が脊髄を圧迫していることもあり、この場合は箸を使ったりボタンをはめたり外したりといった指の細かな動きが難しくなるなどの症状が現れます。頚椎症自体は自然治癒することも多いのですが、このように日常生活に支障を来していたり痛みが強かったりする場合は、外科的な手術が必要になるかもしれません。

もう1つ神経根を圧迫する障害として、「頸椎椎間板ヘルニア」が挙げられます。椎骨と椎骨との間にはクッションの役割を果たす「椎間板」が存在しているのですが、椎間板が変形してその中にある椎間板組織が外に飛び出してしまうと、神経根や脊髄を圧迫して首や肩、腕に痛みや痺れなどの症状を引き起こします。この椎間板の変形は、加齢の他スポーツや悪姿勢を長時間続けることで引き起こされることもあります。

疾患が関係しない首の痛み

一方、これら器質的な原因の見当たらない首の痛みの場合、その多くは姿勢の悪さから来る首の筋肉の緊張や血行不良が原因と考えられます。もともと首は6~7㎏もある頭を支えるというとても負担の大きい部位なのですが、この負担を緩和してくれているのが、背骨が描く緩やかなS字カーブ

丁度首の部分はこのS字の上の部分にあたり、少し反りかえるようなカーブを描いているべきなのですが、デスクワークなどで長時間同じ姿勢を取っているとこのカーブが失われ、「ストレートネック」と呼ばれるまっすぐな形になってしまいます。こうなると重い頭をうまく支えることができなくなるため、周辺の筋肉が緊張して血流も滞り、痛みを感じるようになるのです。

まとめ

今回は様々な理由から引き起こされる首の痛みについて記事を書いてまいりました。文中にもありますが、首というのは脳からの神経が全て通っている重要な部位です。その為、人間の弱点ともいえるわけですが、重たい脳を支えるには十分な強度があるとは言えません。

ですから疾患に気を付けることはもちろん、普段からなるべく筋肉を柔軟にしておくことが出来ると首の痛みから派生する肩の痛みや背中の痛みを回避することができるようになります。例えば柔軟運動には下記のようなものがありますから、最近、肩こりや背中の痛みがよくあるという方は是非、試してみてください。

 

【肩の柔軟性をアップ:バンザイふりふり】

①脚を軽く開き、背筋を伸ばして立ちます。

②ひじを大きく横に開いて肩甲骨を寄せ、肩関節を支点として、そこから手を真上に上げます。このとき、腕が耳の横に来るようにし、肩甲骨を引き上げることを意識しましょう。

1~2秒で1往復として、10~20回くり返します。

※体が硬い人は、肩甲骨が寄らなかったり、手が真上にいかなくてもOKです。できるだけ上に上げることを目指しましょう。

※手を真上より前に突き出すと、効果が半減してしまいます。

①運動

【肩のこりをほぐす:行進ふりふり】

どちらかの運動を20回1セットとして、1日に2セット行いましょう。

①脚を軽く開き、背筋を伸ばして立ちます。

②肩関節を支点にして、腕を前後に大きく振ります。このとき、ひじの力を抜いて、手を遠くに放り出すようなイメージで行います。腕を前に放り出し、自然と動きが止まったところで、反動を使って後ろにも大きく振るようにしましょう。

1秒ほどで1往復として、15~20回くり返します。

※体が硬い人は、腕が高く上がらなくてもOKです。反動をうまく使いましょう。

引用:健康サポート

https://kenkousupport.kyoukaikenpo.or.jp/sp/plus10/20151101.html