モートン神経腫の原因とおすすめのセルフケア

女性に多い足の悩みと聞くと例えばO脚やX脚などをあげる方が大半でその他に、外反母趾や偏平足などが挙げられるかと思います。いずれにしても男性に比べて女性の方が足や膝あるいは股関節などが変形しやすく傾向があります。

今回はそんな女性の中でも仕事中に決まった姿勢を取ることが多い方や、ハイヒールなどの硬い靴を長時間使用されることで起こるモートン神経腫について記事を書いていきたいと思います。この疾患は簡単に言えば締め付けられた足の裏の筋肉が神経を圧迫することでしびれや痛みなどを引き起こすものです。

それでは詳しく確認していきましょう。

モートン神経腫とは

歩行時に足の中指と薬指の間に痺れや痛み、灼熱感等を感じる場合、それは「モートン神経腫」なのかもしれません。

モートン神経腫とは足の指の神経が圧迫されることで起こる障害で、特にハイヒールを常用している人など長時間つま先立ちをする人に多く見られます。というのも足指の骨と骨の間には橋渡しするかのように靭帯が通っており、その下を神経が通っているため、つま先立ちになると靭帯が地面側へギュッと押し付けられる形になり、丁度下を通っている神経を圧迫してしまうからです。

モートン神経腫の罹患者は男性に比べ女性が圧倒的に多いと言われていますが、これも女性の方がハイヒールなどでつま先立ちになることが多いためと考えられます。とは言え実際にはハイヒールだけでなく、先の細い靴を常用していたり中腰の作業が多い仕事をしていたりと、足の指に慢性的に大きな負荷をかけることもモートン神経腫の原因になり得ます。

またモートン神経腫はどの足指間でも起こり得ますが、特に中指と薬指の間には神経の合流点があり神経が太くなっているため圧迫を受けやすく、これが中指と薬指の間に高確率で発症する所以と考えられます。

モートン神経腫のセルフケア

モートン神経腫を発症したなら靴を変えるなど原因となっているものを取り除くことがまず大切ですが、加えて治癒効果を高めるセルフケアをすることもおすすめです。例えばテーピングは、足の横アーチへの負担を軽減するのにおすすめのセルフケア。足の横アーチを作る筋肉が衰えていると足指へのちょっとした負担でも耐え切れず、靭帯が下方向へ押し付けられて神経を圧迫してしまうため、テーピングで横アーチを作る筋肉を活性化させるというわけです。

やり方は簡単で、10㎝ほどにカットしたテープを足の裏、母趾球から小趾球にかけてテーピングの上端がかかるように貼るだけ。この際テープをこれ以上伸びないところまでいっぱいに引っ張ることがポイントで、剥がれないように面取りしておいたテープの端が足の側面にくるようにして貼れば完了です。

また、足の裏の筋肉が硬いとモートン神経腫を引き起こしやすいため、筋肉を柔軟にするマッサージもおすすめです。まず、それぞれの足指の間に手の指を全て入れ、そのまま手を上下に10回ほど動かします。その後手をぐるぐると動かして10周ほど回転運動させましょう。このマッサージを片方ずつ両足に行ってください。持っているのであれば竹踏みも、足裏筋肉のマッサージに有効。竹踏みの場合は、両足で50歩ほど踏むと良いでしょう。

まとめ

今回は決まった体勢を取っていたり、いつも硬めの靴を履いたりすることで起こるモートン神経腫について記事を書いてまいりました。文中にもありますが、モートン神経腫を予防するにはやはり足の裏を圧迫してしまうことを避けることが一番です。

また足の裏というのは意外と多くの不調を抱えることが多い箇所です。それは例えばタコ・マメがよく出来たり、足の裏の形が崩れることで足が疲れやすくなる、あるいは足全体に関係する筋肉が疲労して炎症を起こして歩けなくなることもあります。

もちろんモートン神経腫の症状も様々にありますが、例えば本文のような症状以外でも下記のような症状が出ている時はモートン神経腫を疑ってみましょう。

「3趾(中指)の外側と4趾(くすり指)の内側の感覚がなくなり違和感がある」というのが初期の症状で、その日の行動や履いている靴により症状が出たり出なかったりします。歩けないわけではないので、そのうち良くなるだろうと放置しがちですが、悪化すると歩行時に突然画びょうを踏んづけたかのような痛みを自覚するようになります。

3趾と4趾の間だけではなく、他の趾間にも同様の症状が出現することもあります。

足裏の神経は内果(うちくるぶし)の下(足根管)を通った後に分岐しながら足底の皮膚側に枝を出し、趾の手前で更に分岐し趾先までの感覚を支配しています。

また足は構造上、母趾・2趾・3趾と4趾・5趾のふたつのグルーブに分かれています。骨格構造が崩れることで3趾と4趾の中足骨の間に最も歪みが生じてしまい、1歩1歩荷重がかかる度に3趾と4趾の間を通る神経にダメージが与えられます。この神経は趾の手前で分岐するため、支配領域である3趾の外側と4趾の内側に最も影響がでて強い痛みを生じます。

引用:足のクリニック

https://ashi-clinic.jp/disease/morton/