加齢による頸椎の変形が原因!?変形性頚椎症とは

身体の衰えというのはどなたにもやってくるものではありますが、まず多くの方にとって最初に不調が現れだすのはだといわれています。確かに変形性膝関節症などのように加齢によって関節に痛みが起こることはよくありますが、これは膝だけに限りません。

本日は同じ変形性という名前がついていますが、背骨に異常が現れる変形性頚椎症について記事を書いていきたいと思います。後述しますが、背骨は脳からの電気信号を身体全体に伝える重要な器官ですから、ここに不調が現れると背中や腰だけなく下半身にも不調が現れるようになってしまいますので、最近、腰回りや下半身に違和感を覚えるという方は当記事を参考にしてみてください。

それでは記事を始めてまいります。

変形性頚椎症とは?

一般に「背骨」と呼ばれる脊柱は、合計26個の「椎骨」と呼ばれる骨が連結することで構成されていますが、加齢によりこの骨と骨とのつなぎ目に障害が起こることがあり、特にこれが首の骨に起こる場合を、「変形性頚椎症」と言います。

人の首の骨は7個の椎骨がブロックのように縦一列に繋がって構成されており、それぞれの椎骨の間にはクッションの役割を果たす「椎間板」が存在しています。この頸椎の真ん中にある「脊柱管」を通っているのが神経線維の集合体「脊髄」で、この脊髄から分かれた「神経根」と呼ばれる合計16個の細い神経は、椎骨に開いている小さな穴を通ってそれぞれ肩や腕、指などに達しています。

変形性頚椎症は頸椎が変形したためにそばを通っている脊髄や神経根が圧迫され、痛みやしびれ、肩こりなどその神経が支配している部分に局所症状を引き起こす病気です。特に脊髄が圧迫される場合はその圧迫点から下の神経支配領域全てが影響を受けるため、広範囲にわたって症状が現れることになります。脊髄へのダメージが大きい場合には、歩行障害や膀胱直腸障害などを引き起こすこともあります。

変形性頚椎症の原因

変形性頚椎症の原因は、前述の通り加齢による頸椎の変形です。もともと頸椎は重さ5㎏以上にもなる頭を常に支えていなければならないため、起きている間中常に大きな負荷がかかっている状態。長年にわたりこの負荷が積み重なった結果、椎骨の間にある椎間板が潰れたり前後左右に張り出してすり減ってきたりすると、クッションを失った椎骨同士が擦れ合って骨棘(骨の辺縁部にできる棘のようなでっぱり)を形成してしまいます。また脊髄後方の骨を繋ぐ靭帯が加齢によって肥厚し、脊柱管が狭くなることもあります。こうして骨棘が脊髄や神経根を圧迫したり、狭められた脊柱管が脊髄を圧迫したりして、変形性頚椎症の症状を引き起こすようになるのです。

ちなみに頸椎の中でも特に普段動きが大きいのは第5~6間や第6~7間で、このためここに負荷がかかりやすく変形性頚椎症を起こしやすい部分と言われています。

ただし当然のことながら、年をとると全ての人が変形性頚椎症を引き起こすわけではありませんし、その重症度も様々です。実は今のところどんな人が変形性頚椎症を起こしやすいのか、またどんな要因が重症化に繋がるのかについてハッキリとしたことは分かっていないのですが、例えば下を向く動作や首をそらす姿勢を繰り返す仕事、スポーツをしていた人に多いと言われています。

まとめ

今回は加齢や酷使によって引き起こされる変形性頚椎症について記事をかいてまいりました。背骨は脳からの電気信号を身体全体に伝えるたいせつな器官ですので、ここに問題が発生すると腰痛などはもちろん、下半身にも悪影響を及ぼしてしまうようになりますので、注意が必要です。

またこの予防には日々の生活に運動を取り入れることで関節などを動かしてあげることも有効ですが、下記、引用のように使っている枕などに目を向けてみてるのもおすすめです。

頚椎症に良い枕と正しい枕選び

一般的な枕の高さは6~7センチですが、首に症状の無い人は、自分が楽に感じる高さの枕を使って問題はありません。

しかし、首が痛いなど何らかの症状がある頚椎症の患者さんは、正しい枕選びをしないと、痛みがよくならないばかりか、悪化してしまうこともあります。

頚椎症に良い枕の選び方をお伝えしましょう。

後ろに反らすと首が痛い頚椎症の人へお勧めの枕の高さ

上を向く、首を後ろに反らすと首が痛い人は、高めの枕を選ぶと楽になります。もし低い枕を使ってしまうと、寝ている間に首を反らすようなことになり、痛みが出やすくなってしまいます。普段使い慣れている枕があれば、折りたたんだタオルを下に敷くなどして、高さを上げるとよいでしょう。

前に曲げると首が痛い頚椎症の人へお勧めの枕の高さ

前に曲げると首が痛い人は、低めの枕を選ぶと痛みが楽になります。高い枕を使うと、首を前に曲げた形になりますので、当然痛みが出やすくなります。折りたたんだバスタオルなどで、薄い枕を作るのがよいでしょう。

引用:竹谷内医院

URL; https://takeyachi-chiro.com/spondylosis/