感染症は身体の麻痺も生み出す?ギランバレー症候群!
2019年末ごろに始まり、2020年6月現在も常にニュースで取り上げられる新型コロナウィルスですが、出始めの時点ではここまで大きな話題になるとは想像できませんでしたね。さて、今回は新型コロナウイルスのお話ではなく、感染症が原因で起こる身体の不調、ギランバレー症候群について記事を書いていこうと思います。
あまり知名度は高くありませんのでご存知ない方も多いと思いますが、ギランバレー症候群の症状である、不意にやってくる身体の麻痺や痛み、運動障害などは情緒不安定になったり、その不安から不眠症になったりと恐ろしいものですから、名前だけでも覚えておいていただければと思います。
特にこれからの季節はインフルエンザやノロウイルスなどを引き起こす細菌やウイルスなども繁殖しやすい時期に入りますから、流行りの新型コロナだけでなく従来から発生している感染症にも注意を怠らないようにしましょう。
それでは記事を始めてまいります。
ギランバレー症候群ってなに?
冒頭にもある通り、感染症に端を発する疾患で身体に入ってきたウイルスを体外に排出する免疫システムが混乱を起こし、末梢神経を攻撃することで起こります。名前は聞いたことがあるけれど実はよくわからない単語だと思いますので末梢神経について補足すると、この神経は運動神経、感覚神経、自律神経などを司る神経です。
例えば運動神経に障害が起これば手足の筋肉が低下して物がつかみにくくなったり、筋肉が極端に痩せたり、上手く歩けない(運動障害)、手足の麻痺、のどの筋肉が麻痺する事による嚥下困難、などの不調がでますし、感覚神経に障害が起こればしびれ、痛みがあったり、ものに触れた時の感触や皮膚が感じる擦れや衝撃、あるいは関節が自分のものではないような症状が現れます。
最後の自律神経は昨今メディアでもよく登場しますのでご存知の方も多いかもしれませんが、心臓や内臓を無意識に動かしている神経ですので、内臓の機能不全や発汗異常、睡眠障害、排尿・排泄障害などを引き起こします。
つまりこれらはギランバレー症候群で起こる症状でもあるのですが、不幸中の幸いとしてはギランバレー症候群はピークを過ぎると快方に向かうことがほとんどで、心配し過ぎる必要はありませんが、重症化してしまうと半年ほどは寝たきりになってしまうこともあるので症状を感じたら早めに専門家に相談するようにしましょう。
ギランバレー症候群を予防するには?
例えば風邪を完全に予防する方法がないように、基本的にはコロナウィルスの予防のように外出から戻った際には手洗い・うがいを徹底したり、日ごろから免疫力が低下しないように筋肉をつけたり、食事に気を付けたりすることです。以下に一つの医療コラムを引用してみたいと思います。
ギランバレー症候群の予防
ギランバレー症候群を予防する方法は、基本的に無いと言われています。過度のストレスや疲労を避けて、いいバランスの食事や休み、自分の免疫力をアップするような生活に注意しているとギランバレー症候群は予防できるでしょう、というように回復した人の中には言う人もいます。
ギランバレー症候群を一回でも発症した人は、誤って再度抗体が反応することがあるため、予防接種のインフルエンザなどは避けましょう。
ギランバレー症候群を予防するための基本的な食事法は、いいバランスの食事を摂ることです。これ以外には、自分の免疫力がアップするように食生活に注意することです。運動神経の伝達が良くないことによる疾患であるギランバレー症候群の場合は、神経伝達の回復を促す次に示すような栄養素を摂ることが必要です。
まとめ
今回は感染症にかかることで末梢神経に混乱を来す、ギランバレー症候群について記事を書いてまいりました。文中でも触れていますが、基本的にギランバレー症候群は命を脅かす疾患ではありませんが、出来れば健康で痛みのない生活を送りたいと誰しも思うものですから、常に気を付けたいものですね。
では、最後に免疫力の向上には筋肉量を上げることが大切というお話をして終わりたいと思います。多くの方がイメージする筋肉はついていたらかっこいい、身体を動かすためのもの、という印象が強いと思いますが、筋肉は身体を動かす以外に身体の体温を生み出す器官でもあります。
ですから筋肉量が増加すると基礎体温があがり、人間の免疫システムが一番活躍できるといわれている37度近くに体温を保つことで免疫力を手に入れることができるというわけです。また、それ以外にも筋肉をつける行為はやる気を復活させたり、肥満体の方は運動をする習慣にもなるので一石二鳥にもなりますから、最近やる気がでない、ちょっと太ってきた、なんて思っていらっしゃる方はぜひ、試してみてください。
また今回、紹介したような症状はギランバレー症候群以外の疾患でも現れる可能性は十分にありますので、放っておけば改善すると早合点しないように注意し、数週間~数か月も症状が続くときは必ず専門家に相談するようにしましょう。