原因は加齢かスポーツ?鵞足炎(がそくえん)とは!?

病気やケガの名前というと自らや近しい人がかからないとなかなか覚えることができないものだと思います。なぜなら日常的にあまり使う機会のない単語が多くありますし、興味のない方にとっては覚えても使う機会がありませんので、すぐに忘れてしまうものです。

しかしプロ、アマ問わずスポーツ選手は起こる可能性があるケガに注意を払い、運動前の柔軟体操と運動後のクールダウンは最早、常識というところもあり、ケガの名前に詳しいという方も多いと思います。

今回ご紹介する鵞足炎もその一つです。これは膝の下鈍痛が起こる疾患なのですが、多くの場合、膝のオーバーユース(使い過ぎ)が原因で発症します。あるいは脚が骨盤からまっすぐに伸びていないO脚やX脚の方にも見られますが、やはり多くは膝のオーバーユースによるものだと思います。それでは記事を書いてまいります。

鵞足炎とは?

冒頭の通り、スポーツ選手によくみられる膝の疾患の一つです。特に下半身をよく使うサッカー、バスケ、アメフトあるいはランニングの練習をよくする方も発症しやすい傾向にあります。

ランニングはスポーツの基本ではありますが、やりすぎてしまったり、自分に合わないシューズを履いている、日ごろから硬い地面の上でしている、といったことが重なると膝にかかる負担が大きくなり、故障の原因になってしまいますので注意しましょう。

それでは鵞足炎について理解していただくには膝の構造から説明するとわかりやすいと思いますので、こちらから行ってまいります。そもそも単語の鵞足という言葉が聞きなれないと思いますが、この鵞という漢字はダチョウを表しており、非常に特徴的なガチョウの足と膝の構造が似ているから名がついたといわれています。

人間の体は一つの繋がりで出来ていることはご存知かと思いますが、骨盤から脛骨(スネの骨)まで伸びる三つの大きな筋肉が集約され、膝の内側と繋がっています。具体的にいえば縫工筋(ほうこうきん)、薄筋(はっきん)、半腱様筋(はんけいようきん)という三つの筋肉です。

膝の内側につながっていますので、鵞足炎の痛みは膝の内側から中央(ふくらはぎ)しか現れることはありません。もしも外側にも痛みが出ているのであればそれは他のケガを併発しているか、あるいは膝に関わる病気の可能性もありますので、すぐに練習はお休みして専門家に相談するようにしましょう。

スポーツ選手以外でも発症するの?

冒頭でも触れていますが女性に多く見られるO脚やX脚の方も発症する可能性があります。脚は本来、骨盤から一直線にかかとに負荷がかかるようになっており、その形が変形していると一部(膝)負荷が集中してしまうからです。

それからこの情報は直接、鵞足炎には関係ありませんが脚に変形が見られる方は下半身の筋肉がうまく使えていなく、姿勢も悪くなってしまいますので太ももが太くなったり、おなかが出てきたり、腰痛になりやすくなりますので、なるべく早く改善するようにしましょう。

話を鵞足炎に戻して、アスリート以外であれば膝に負担がかかりやすい肥満体系の方、あるいは関節に衰えが見え始める高齢者の方にも発症する傾向があり、少しでも痛むようになったら鵞足炎を疑ってみましょう。

ちなみに鵞足炎だけではありませんが、膝の疾患の多くは初期症状ではそれほどまでに痛むことはありません。しかしその状態を放置してストレッチやマッサージといった対処を行わなければ重症化してしまい、少しでも動くと痛んだり、膝が重く感じる階段の登り下りができなくなるなどの症状が出てきますので早めに対処しましょう。

まとめ

今回は膝下にある筋肉の集合場所、鵞足が炎症することで痛みを発する鵞足炎について記事を書いてまいりました。冒頭にもありますがこの疾患はアスリート選手に多くみられます。

身体が資本のアスリートの方々は運動前の柔軟やクールダウンの重要性はよくわかっていると思いますが、意外と決まった柔軟運動を行ってしまいがちで、よくよくやらないとしっかりと伸びていない部位が残ってしまうことがあります。

鵞足炎を予防するには特に脚の裏側を意識して柔軟運動をするようにしましょう。また姿勢の悪い方や脚に変形の見られる方の場合、鵞足炎に限らず腰痛、肩こり、首のコリ、内臓不全、便秘などを起こしやすく、放置してもよいことはありません。

例えば姿勢は正しい姿勢を常に意識することで改善が見られますし、足の変形は当院のような整骨院でも改善が可能です。モデルのようなきれいな姿勢になりたい、足の痛みを解消したい、便秘を解消したい、など身体に関するお悩みがあればお気軽に当院までご連絡ください。