大好きなスポーツもやり過ぎには注意!テニス肘!
昨今の日本ではどんなに小さな子供でも親の援助でゴルフに行くことが出来たり、スポーツに使われる道具もピンからキリといった値段になり、昔に比べて格段に自分のしたい、あるいは憧れているスポーツをはじめらえることができるようになりましたね。大変すばらしい事です。
また様々なスポーツを題材にした漫画などもたくさん発行され、それに付随するようにミュージカルが出来たり、コンサートが開かれたりと色々な局面で人々を楽しませるエンターテインメントの一つになりだしているといえると思います。
さて、話を戻して実際にスポーツを行う時のことを少しお話したいと思います。実際にスポーツを始めると筋肉痛に始まり、捻挫、突き指などは誰しも通る道だと思います。しかしある一定の上達を見せるとそれらにかかることは少なくなり、今度はもう少し大きな疾患を招くようになります。今回ご紹介するテニス肘もそんな、なれた頃にやってくる疾患の一つといえるでしょう。それではくわしく確認してまいりましょう。
テニス肘はどんな肘?
テニス肘とは、特に手首に負担のかかる動作を行ったときに肘の外側から前腕(肘から手首の部分)にかけて痛みを感じる症状の事です。正式名称は「上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)」と呼ばれており、もちろんテニスプレーヤーだけでなく、普段から家事を行う際にぞうきんを絞ったり、重い荷物を運ぶ運送業の方、料理人、大工などの手首を頻繁に使う仕事が原因で発症するケースもあります。
それらの職業は共通して、肘に慢性的な疲労がたまり、腱の炎症を引き起こしやすいのですが、特にテニスというスポーツではフォアハンドはまだしも、普段、かかることがないバックハンドの反動が手首や指の動作をつかさどる「短橈側手根伸筋(たんとうそくしゅこんしんきん)」という筋肉や腱に負荷をかけることで起こるようになります。
テニス肘を始めとするスポーツ障害の多くは初期段階では痛みを感じない、あるいは感じたとしても軽度なので放置してしまうことがほとんどですが、無理をして運動や練習を続けていると痛みが慢性化して生活の質を落とすことにもつながりますので、安静にしてもなかなか治らない場合は専門家に一度相談してみることをお勧めします。
またテニス肘は特に肘の外側に痛みを感じます。プレイ中に痛みを感じることは少ないと思いますが、ぞうきんを絞る、ドアノブを開ける、缶詰を捩じってあけるなどちょっとした時に痛みを感じるようであれば湿布で済ませず、一度、安静にするようにしましょう。
テニス肘の改善・予防には?
これはやはり日々の準備運動・クールダウンを欠かさないという事に尽きると思いまう。今回は肘について注目してしまっていますが、テニスという競技は思った以上にストップ&ゴーが多いスポーツであり、筋肉にかかる瞬発力とそれを止めるチカラはかなりの負荷となり、膝やアキレス腱の断裂なども起きやすいスポーツであると言えます。
ですから筋肉を常に柔軟な状態にして、クールダウンによって次の日にも疲れを持ち越さず、常に万全の状態で練習が出来るように練習量の調整なども行えるといいですね。それではこの章の最後に手首から肘にかけてのストレッチをご紹介しようと思いますが、これはテニス肘の患部となる場所を直接ストレッチ出来るものになるので、テニスをたしなまれる方はぜひ、取り入れてみてください。
また最後に注意点ですが、練習に熱が入ってしまうとどうしても身体のケアがおろそかになってしまったり、練習が長引くと頭に全身に血が巡るようになって一種の興奮状態に入って痛みを感じなくなってしまう事があります。特に夏場は熱中症などの危険もはらんでおり、練習は計画性をもって、行えるようにしましょう。
Q:テニス肘に効くストレッチがあれば教えてください。
ここでは2つのストレッチを紹介します。 いずれもやり始めは少し痛みがあるかもしれませんが、15秒ほど続けるのを1回とし、1日に3-4回してみてください。
ストレッチその1
痛いほうの手を前方に肩の高さまで持ち上げます。手のひらを下にむけた状態で肘は伸ばします。反対の手で、痛いほうの手の甲を下向きに抑えます。すると前腕の一部の筋肉が伸びて、張りを感じると思います。この状態で15秒伸ばします。
手のひらを下にして前に伸ばします
反対側の手で指~手の甲をつかみます
ゆっくり指と手首を曲げます
ストレッチその2
痛いほうの手を前方に肩の高さまで持ち上げます。手のひらを上に向けた状態にします。反対の手で痛いほうの手の指先を下向きに抑えます。すると前腕の一部の筋肉が伸ばされて張りを感じると思います。この状態で15秒伸ばします。
手のひらを上にして前に伸ばします
反対側の手で指をつかみます
ゆっくり指と手首を反らします
引用:痛みと身体のQ&A
URL: https://okuno-y-clinic.com/itami_qa/01.html