出産後は誰にでも訪れる?マタニティーブルー!

男性と女性の身体が異なるものである。ということは当然、どなたもご存知の事だと思いますが、それは見た目だけの問題に限りません。

昨今では以前に比べストレスやホルモンのバランス、あるいは自律神経という言葉がメディアでもよく登場するようになりましたが、人間の神秘ともいえる妊娠・出産後の母体にどのような変化が起こっているのか、ということを詳しく知っている男性は少ないのではないでしょうか。

核家族化が当たり前ともいえる現代において、特に初産の場合、女性には様々な不安や葛藤があります。それは例えば上手くお腹の中で育ってくれるだろうか、という不安から始まり、生まれてからも上手く育ってくれるだろうか、そして育てていけるだろうか、という道の不安と闘わなくてはなりません。

またその不安を助長するようにホルモンバランスの乱れが自律神経の乱れを生み出し、今回のテーマにもなっているマタニティーブルーや産後うつなどの症状などが起こるようになります。今回は改めて出産前後の母体にどのようなことが起こるのかを確認していきたいとおもいますので、周りに出産を控えた方や出産後すぐの女性がいた場合はなるべく配慮するようにしたいですね。それでは記事を始めてまいります。

マタニティブルーとは?

出産後の女性約30~50%が経験するともいわれる、マタニティブルー。主な症状は出産後数日~数週間の間、感情的に不安定になる症状のことで、多くの場合最長でも1ヶ月程度で解消されるため特にこれといった治療の必要はありません。とは言え場合によってはこれが「産後うつ」に繋がることもあるため、なかなか解消されないつらい症状が続くなら、一人で抱え込まず専門家に助けを求めることも大切です。

マタニティブルーは妊娠~出産によって女性ホルモンが急激に変化することで起こると言われており、この点では妊娠中に起こる「妊娠うつ」や出産後数週間~3ヶ月以内に発症する「産後うつ」と同じ種類のものと言えます。特にマタニティブルーの場合、妊娠中に大量に分泌されていたエストロゲンや黄体ホルモンといった女性ホルモン急激に減少することで心身のバランスが取れなくなってしまうこと、またこれに加えて「母親」という新しい役割に対するプレッシャー、子育てからくるストレスや睡眠不足、社会から切り離されてしまったような孤独感といった要素が加わり、情緒不安定になってしまうと考えられています。

このためマタニティブルーになると特にこれと言った理由もないのに陰鬱とした気分になったり漠然とした不安感に襲われたりしますし、些細なことでイライラしたり逆に泣き出したりすることも珍しくありません。また集中力や記憶力の低下、食欲減退、倦怠感、不眠といった身体的な症状が現れることも多いため、「いずれ治る」と分かっていても乗り切ることは簡単ではないでしょう。

マタニティブルーの対処法

それでマタニティブルーの症状が見られるなら、一人で抱え込まず自分のつらい気持ちをアウトプットできる相手を見つけましょう。その点で最も頼りになるのはパートナーですが、他にも母親や友達など、信頼できて本心を気軽に話せる人を作っておくことが助けになります。

また責任感が強くてまじめな人ほどマタニティブルーにかかりやすいと言われていますから、症状が出たからといって自分に問題があると考えるのではなく、あくまでホルモンが引き起こす生理現象の1つだと捉えることも大切です。完璧を目指さず、時には家事をさぼってのんびりするのも良いでしょう。加えてタンパク質や亜鉛、鉄などうつに効果的な栄養素を含んだ食事をバランスよくきちんと摂る、散歩をしたりストレッチやヨガなど軽い運動をする、早寝早起きを心がけるといった生活習慣の改善も助けになります。

またより詳しい症状を上げているサイトを引用しておきますので、こちらも確認のうえ、もしもご自身に当てはまる症状がある時は専門家に相談するだけでなく、パートナーや自分の周りにいる方々にも理解してもらうように努力しましょう。

マタニティブルーズは、出産後の女性の30-50%が経験します。マタニティブルーと呼ばれることもあります。出産直後は気持ちも高ぶっていますが、産後数日から2週間程度のうちにちょっとした精神症状が出現します。多くは、ふいに涙が止まらなくなったり、いらいらしたり、おちこんだりする症状がでます。人によっては、情緒が不安定になったり、眠れなくなったり、集中力がなくなったり、焦るような気分になったりします。大抵は症状も一過性であり、産後10日程度で軽快しますのであまり心配することはありません。自然に経過を見るだけで通り過ぎていきますので、雨宿りをするような感覚でやり過ごしてしまいましょう。原因としては、人生の一大イベントを乗り越えた後の気持ちの変化や、思い通りに子育てがうまくいかないことに対するジレンマもありますが、急激な女性ホルモン(エストロゲン)の低下など内分泌環境の変化に伴って症状が現れると考えられています。

ひとつ注意すべき点があります。マタニティブルーズが長引く場合、産後うつ病に移行することがあります。症状の強い場合や、もともと精神科や心療内科に通院している人も要注意です。

引用:日本産婦人科学会

URL: https://www.jaog.or.jp/qa/confinement/jyosei200226/