若いのに膝が痛い?それはシンスプリントかもしれません!

年齢を重ねると身体には様々な不調が現れるようになります。例えばそれは内臓に疾患が起こったり、骨が脆くなり骨折しやすくなったりなどありますが、やはり身体を支え、行動の中心になってよく使われる膝に不調が現れることがよくあります。

は成人していても肥満体系になってしまったり、仕事でよく使う、妊娠して急に体重が増えるなどの負荷でもケガしてしまうものですが、高齢者と成長期のスポーツ選手は特にケガがないように意してほしい箇所です。

今回ご紹介するのはタイトルにもあるように成長期の若いスポーツ選手に起こりやすい膝の痛みを伴うシンスプリントという疾患で、中・長距離のマラソン選手、サッカー、バスケットボール選手などによく起こりやすいです。

この疾患は痛みが膝の下あたりに出るので成長痛とも混同されますが、お子さんがスポーツを行っている場合は成長痛だと早合点せずに一度、専門家に相談してみる事をおすすめします。それでは記事を始めてまいります。

シンスプリントで痛みがでるのは?

冒頭にもあるように、シンスプリント膝の少し下、あるいは膝下からスネにかけてジンジンとした鈍痛を引き起こすのですが、スネは脛骨(けいこつ)という大きな骨を中心にして、その骨を覆う様に前面に前脛骨筋(ぜんけいこつきん)、長趾伸筋(ちょうししんきん)という二つの筋肉、そして裏側にはいわゆるヒラメ筋と呼ばれる筋肉が存在します。

この三つの筋肉が引っ張ることで炎症や痛みを引き起こすのですが、筋肉そのものが痛んでいるのではなく骨膜(こつまく)という部分に炎症が起こっていることが多いです。

筋肉は筋線維と呼ばれる細い繊維がまとまって出来ているわけですが、筋肉は直接、骨と繋がっているわけではなく、腱が骨と筋肉を繋いでいます。また腱と骨も直接ついているわけではなく、その間に骨膜と呼ばれる薄い膜があり、炎症が起きるのは主にこの骨膜というわけです。

またシンスプリントは成長期もさることながら、スポーツを始めたての方に多く見られます。スポーツを始めると当初は不慣れなために、力加減や身体の使い方がわからないのでチカラを入れすぎて筋肉痛が起こります。

筋肉痛が起こると身体は痛みを感じないように筋肉量を増やして対処するのですが、増強された筋肉は先ほども登場した骨膜を過剰に引っ張りついにはシンスプリントが起こるというわけです。

成長期によく起こる理由は?

シンスプリントが成長痛とも混同される理由は成長痛でも膝下からスネにかけて痛むことがよくあるからです。ただしシンスプリントで痛くなるのは主に膝の内側に限られていますから、一つの判断基準にしてもいいかもしれません。

ではなぜこれだけ成長期という言葉を強調するか、という話ですが、成長期というのは身体が徐々に大きくなっていく時期ではなく骨が伸長してしていく時期だからです。その骨の伸長に合わせて筋肉、腱、靭帯なども伸長していき、身体は大きくなります。

先ほどもご紹介したようにシンスプリントは筋肉を疲弊させることで骨膜を引っ張り炎症を起こすわけですが、筋肉というのは使いすぎると硬くなる性質があり、大人の選手でも練習を過度に行えばシンスプリントにもなりますし、膝や肩などに同様の炎症を引き起こすことがあります。

しかし、先のように成長期は常に筋肉が引っ張られている状態なのでここに過度な負荷がかかれば炎症を助長してしまうというわけです。

まとめ

今回は成長期によく起こるシンスプリントについて記事を書いてまいりました。文中にもあるようにシンスプリントは大人にも出ることがありますが、成長期のスポーツ選手は特に気を付けて欲しいものです。

それでは最後にシンスプリントに効くストレッチをご紹介して終わろうと思います。普段から準備運動やクールダウンを忘れないことはもちろん、先のようなスポーツをしている選手は意識してこれらの筋肉のストレッチをするようにしましょう。

腓腹筋のストレッチ

脛周辺の筋肉の中でも、ふくらはぎの表面を構成するのが腓腹筋です。シンスプリント対策のストレッチを実施するうえでも、腓腹筋は重点的に伸ばすべき部位といえます。

ストレッチの最初の手順は壁と正対した状態で脚を前後に開くことです。この状態で壁に手を着いたら、後ろに出した脚のアキレス腱を伸ばすイメージで、壁に体重を乗せましょう。筋肉が伸びた状態で15秒キープします。

壁に体重を乗せるだけでなく、後ろの脚をしっかり伸ばすのがポイントです。

後脛骨筋のストレッチ

後脛骨筋とは脛周辺の筋肉の中でもいわゆるインナーマッスルに分類されます。外側からは見えにくい一方、脛を構成する骨と深く結びついているため、ここをストレッチすることがシンスプリントの予防や改善に繋がる重要な部位です。

後脛骨筋を伸ばすには、脚を前後に開いて前に体重をかける運動を行います。このとき注意したいのは、後ろ側の足裏全体を地面に密着させることです。

また、後ろの爪先を内側に向けることで、ストレッチ効果が高まります。筋肉が伸びた状態を感じたら、15秒程度キープしてください。

引用:TENTIAL

URL:https://tential.jp/journals/foot/thin_sprint/001