急な肩の激痛に驚いたことはありませんか?四十肩!

肩にまつわる病気・ケガというものは世の中にたくさんあります。例えば野球やハンドボールの練習をしすぎることによって起こる野球肩。主に加齢によって衰えた肩の健が損傷・断裂してしまう肩腱板損傷

肩の関節に変形が見られるようになる変形性肩関節症、あるいは最も有名な不調で言えば肩こりなどもあげることが出来ます。そんな肩に関係する疾患の中でも大変有名な四十肩・五十肩について本日は記事を書いてまいりたいと思います。

肩の疾患はいずれの場合においても自由に腕が上げ下げできなくなったり、肩と繋がる腕が上手に回せない、あるいは単純に痛みがあるなど生活に直結するものが多く、出来ればかかりたくはないものですが、病気やケガは人を選ばず、どなたにも起こりえるものです。

特に人間のチカラでは防ぐことが出来ない老化は筋肉や腱、あるいは骨、関節と様々な影響を及ぼしてしまうので年齢を重ねるごとに身体のケアを徹底して、なるべくケガがないように注意しましょう。それでは始めてまいります。

四十肩・五十肩の正体は?

正式名称は肩関節周囲炎と呼ばれています。漢字からもお分かりいただけると思いますが、骨や筋肉などに構造上の異常がないにもかかわらず、肩が痛んだり、肩関節の可動域が少なくなって自由に動かせなくなります。

冒頭にもあるように肩に痛みが走る疾患は多くありますが、先ほどのように四十肩は関節や骨に異常があるのではなく、肩全体を覆っている肩関節関節包(かんせつほう)や肩関節まわりの筋肉や靭帯に炎症が起こって痛みを発生させているので、痛みが激しい時期は安静にして、痛みが引いてきた段階で施術やストレッチを行っていき、自然に治癒していくの待つのが一般的です。

また転んだり、手をつくなどした拍子に発症する肩腱板損傷とは異なり、四十肩は痛みの特徴が少し変わっていて、衝撃が加わったりして起こるよりも、ふとしたときに痛みを感じ、その痛みがどんどんと大きくなっていき、肩が動かせなくなって、ピークを過ぎると徐々に回復に向かっていくという傾向があります。

改善方法と予防策

四十肩・五十肩は名前が有名でありながら、実は原因はよくわかっていません。やはり年代によって発症率が異なることから加齢や筋肉などの衰えによるものと考えられていますが、最近では30代でも肩を酷使するデスクワーカーの仕事をしている方にも見られるので、肩に疲労が蓄積することで血行不良になって痛む、肩こりがひどくなることで起こるという見解もあります。

また、これは肩こりの対応策とも言えますが、やはり長時間同じ姿勢でいることは筋肉の疲労を生み出し、肩こりや四十肩を発症する可能性がありますから、一時間に一度程度は仕事を休憩してストレッチをすることで肩の柔軟性が上がることが期待できます。

ですから、以下には四十肩・五十肩にも効果的な胸部と肩甲骨のストレッチを引用してみたいと思います。

胸郭を開くストレッチ

胸郭を開くストレッチを行うことで、固くなっている大胸筋や肋間筋(ろっかんきん)を伸ばすことができます。そうすることで、緊張がほぐれ、胸を開いて前かがみになりがちな姿勢の改善につながります。このストレッチのポイントは、背中を反らせることと、お尻を突き出すような動きをすることです。この動きによって、肋間筋もストレッチされて浅い呼吸の改善のメリットもあります。

胸郭を開くストレッチのやり方は、次の通りです。

  • イスに座った状態で背中を丸め、前かがみなります。
  • 目線は、お腹から胸辺りを見るようにします。
  • イスに座った状態で状態を前に倒しながら背中を反らします。
  • 目線は前方におきます。

肩甲骨を回すストレッチ

肩甲骨を回すストレッチは、腕を組むことによって、肩甲骨のみで肩を回すことができますので、肩への負担が少なくなるメリットがあります。肩甲骨だけでなく、肩の柔軟性も高めたい場合は、腕を組まずに肩を回していきましょう。肩甲骨を回すストレッチのやり方は、次の通りです。

  • お腹の前で両手首を握るようにして腕を組みます。
  • 背筋を前に屈ませたり、反らせるようなイメージで動かします。
  • 一緒に肩甲骨を意識して回します。
  • 肩も回したい場合は、腕は組まなくてOKです。

引用:TENTIAL

まとめ

今回は特に年配の方によくみられる肩の痛み、四十肩・五十肩について記事を書いてまいりました。文中でも触れていますが、四十肩など以外でも肩に痛みが出たり、可動域が制限されるような疾患はとても多くあります。

それは肩が上下左右に振ることが出来る自由度の高い関節である分、構造が複雑に出来ているからともいえます。また複雑であるがゆえに、一つのスジや腱が切れてもあまり痛みがなく、他の健がその機能を補うことで、多少の稼働が可能になるため、痛みが治るまで放置してしまう方も多くいらっしゃいますが、原因を解明し、キチンと改善を行わなければ変形したまま癒着してしまう場合もあります。

何か月も痛みが取れなかったり、いつまでたっても改善しない場合は一度、専門家に相談してみるようにしましょう。